Column コラム

美容外科医が本音で語る「美容クリニックのオーナー医師」って儲かるの?
みなさん気になることだと思います。医学部時代の同級生からもいまだによく聞かれます。
「めちゃ儲かるんでしょ?」「どれくらい儲かってるのー?」って。そんな質問を僕にするのは本当に本当にやめてほしいのですが、、仕方ないですね。
結論から言います。
はい!全く儲かりません!!
むしろ赤字です!!
一般の医師の給料は皆さんよく知っているところだと思います。検索したらすぐ答えが出ます。
勤務医でおそらく1200万から1500万辺りが平均になるでしょうか。
それだけ聞くと、ものすごーく良いなと思いますよね。
ただし、一般の病院の医師は猛烈に激務です。過労死してニュースになる程です。最近では医師の働き方を是正しようとする動きもあるようですが、実情としては何も変わっていないケースがほとんどだと思います。
一方で、美容外科医の勤務医は未経験OK年収2000万から!みたいな設定でドクターを集めてる大手美容クリニックもあります。
そうすると、美容外科医の勤務医は当直などもないし、帰りが夜遅くになるなんてこともほとんどありません。とても魅力的に映りますよね。
最近ではワークライフバランスを重視する風潮が高まっています。そうして、美容外科医はどんどん増えました。
そして!2020年にコロナ禍で美容バブルが到来しましたー!金融緩和、マスク必須、外出制限、お店はどこもやっていない、会社も在宅勤務。
ただし、美容クリニックは一応「診療所」扱いなので行ってよし。で、患者さんが爆増しました!
美容医療業界は潤いました。その時期に大きな利益を出したクリニックも多かったと思います。
ウハウハだーって言って急展開(何院も分院を出す)したクリニックもたくさんありました。
一般の企業(医療とは全く関係ない普通の会社)が箱を作って院長を雇ってクリニックを出すという、いわゆる企業系クリニックが参入するパターンも一気に増えました。
そして今や、バブルは完全に終焉を迎えました。
物価高、なのに給料は増えない、美容のトレンドの移り変わり、価値観の変化。いろんな要因があったと思います。
1クリニックあたりの患者さんは激減して、乱立したクリニックだけが残りました。
美容クリニックを出せば儲かるという時代は完全に終わりを告げたのです。
「美容クリニック経営目線」で話すと、激しい競争に打ち勝って患者さんを獲得し、ドクター自身が自分の手で必死に頑張って売り上げを上げないとやっていけなくなりました。
先程の年収2000万円の美容の勤務医ですが、相当頑張って売り上げを上げないと、すぐに辞めさせられるでしょう。そういう先生も私の実際の知り合いとしておられました。
何もしないで、ただいるだけのドクターのことを、クリニックはもはや面倒を見きれなくなったのです。
「年収4000万~5000万で院長募集」などと謳う求人広告をいまだに見かけることがあります。おそらく先程説明した企業系のクリニックです。そこに転職した先生がちゃんとお給料をもらい、美味しい思いをできるのは一時だけ、というケースもあります。
なぜなら、そのような高額な給与を払い続けても成立するだけの患者数・売上を確保できなければ、クリニック経営そのものが続かないからです。そしてそれはほぼ不可能なのです。
私も実体験として、実際にそのようなクリニックが開院し廃業するまでを間近で、目の当たりにしてきました。
他にも、傍目からは、潰れた風に見えなくともオーナー医師が赤字で破産し、どこかの企業だかに買収されクリニック名を変えないまま、運営を続けているというパターンも多いです。
つまり、ほとんどのクリニックが今、厳しい状況に置かれていると言わざるを得ないのです。
そして、競争に打ち勝っているのは、「華やかなSNSで目立っている」、あるいは、芸能人ばりのビジュアルの看板ドクターが超人気インフルエンサーとなり爆発的な発信力で集患に成功している。というような状況です。
もちろん、SNSで人気のある先生が良い医療を提供していない、という話ではありません。
ただ、最近の美容医療を見ていると、医師の「医療者としての評価」と「インフルエンサーとしての人気」が、かなり混同されているように感じます。
どちらかというと、良質な美容医療を受けに行くというより、アイドルに会いに行く、というようなノリです。肝心の施術はファンサなのです。
これはつまり「良い医療を提供しているクリニックが、そのまま集患でも勝てるとは限らない」ということです。
誤解しないで欲しいのですが、SNSキラキラ系が全てダメだという話では全くありません。ちゃんとやってるクリニックも勿論あると思います。
ただ、それ以上に地道に積み上げてきたクリニックが埋もれてしまってるという現状があると思うのです。
じゃあロレシー美容クリニックはどうなの?という話になるのですが、その話はまた次回以降にさせていただこうと思います。
ロレシー美容クリニック 院長 福留 斉























