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コラム
2025/11/07

【開発者 監修】効率よくアゼライン酸を効果的に使用する方法 化粧水vs美容液vsクリーム

「アゼライン酸」という成分をご存じですか?

近年、皮膚科や美容クリニックでも注目されているアゼライン酸は、
ニキビ・赤み・毛穴トラブルを総合的にケアできる成分として人気が高まっています。

この記事では、アゼライン酸を効率よくスキンケアから取り入れる方法を、
スキンケア開発者監修の視点から分かりやすく解説します。

目次
  1. アゼライン酸の性質:水に溶けにくい成分
  2. クリームが効果的とされる理由
    1. 皮脂分泌を整える油分に溶解させやすく、肌に長くとどまる
    2. 肌バリアを守りながら刺激を緩和 
    3. 炎症海外の医薬品処方も「クリーム」が主流
  3. 一方、化粧水・美容液タイプ(ウォーターベース)は?
  4. 専門家・処方視点のまとめ
  5. 補足
  6. 結論

アゼライン酸の性質:水に溶けにくい成分

アゼライン酸(Azelaic Acid)は「飽和ジカルボン酸」という有機酸で、

**水への溶解度が非常に低い(難水溶性)**です。

  • 水にほとんど溶けない(pHや温度によっても変化)

  • 油脂やアルコール系溶媒(プロピレングリコールなど)には比較的溶けやすい

  • pKa値が約4.5〜5.5で、弱酸性領域では非イオン化型になり、さらに水に溶けにくくなる

そのため、水ベース(化粧水・美容液タイプ)の処方では、アゼライン酸を安定的かつ高濃度に配合することが難しいのです。

クリームが効果的とされる理由

アゼライン酸の効果

  1. 油分に溶解させやすく、肌に長くとどまる
     → アゼライン酸を油中に分散させることで、安定的に肌へ浸透。
     → 揮発しにくく、時間をかけて角質層に浸透していく。

  2. 肌バリアを守りながら刺激を緩和
     → アゼライン酸はやや酸性なので、乾燥・敏感肌には刺激を感じやすい。
     → クリーム基剤(セラミド・スクワラン・シアバターなど)が刺激をやわらげる。

  3. 海外の医薬品処方も「クリーム」が主流
     → 例:Finacea®(15%アゼライン酸)もオイルinウォーター型クリームジェル。
     → 安定性・浸透性・刺激バランスの観点から最適化されている。

一方、化粧水・美容液タイプ(ウォーターベース)は?

化粧水・美容液タイプにもアゼライン酸を配合している製品はありますが、
実際には「アゼライン酸誘導体」や「ナトリウム塩」「エステル化型(例:アゼロイルジグリシンK)」などの
水溶性・安定化型に変換された成分を使用していることが多いです。

つまり——

「美容液タイプ=アゼライン酸そのものではなく、“誘導体”を使っているケースが多い」

というのが実情です。

専門家・処方視点のまとめ


アゼラインおすすめな人
  • 形状 主な特徴 成分安定性 浸透性 向き・効果
    クリームタイプ 油中分散・高濃度配合が可能 ◎ 安定 ◎ ゆっくり持続 赤み・酒さ・敏感肌
    化粧水・美容液タイプ(水系) 軽い質感、誘導体を配合する場合が多い △〜◯(誘導体次第) △〜◯(軽め) 皮脂・毛穴ケア(軽度)
  • 補足

    アゼライン酸の効果「アゼライン酸を20%など高濃度で安定化させる」場合は、どうしても油中分散型のクリームベースが必須になります。

  • これにより、

    • ・成分の分解を防ぐ

    • ・肌への刺激をやわらげる

    • ・持続的に浸透させる

    • といった条件を満たすことができます。

  • 結論|アゼライン酸はクリーム状のもが効率いい


    アゼライン酸は「水に溶けにくい」ため、
    水状の美容液では効果を出すのが難しいという説は、科学的な根拠を持っている。
    特に高濃度処方を目指す場合は、クリームや油中ゲルの方が理にかなっています。


    この記事の監修者

    福留 斉
    HITOSHI FUKUTOME

    ロレシー美容クリニック院長

    医学部卒業後、研修医として網走(北海道)の病院に勤務、その後、某大手の美容外科クリニックにて多くの施術を経験する。
    自身の理念を形にして患者様に提供するために、ロレシー美容クリニックを開業。

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